人生の法則(3)~輪廻転生に終止符を打つ!
二つの大きなステップ──"死の克服"と"人生の支配"の達成
「人間は、体験を積むために生れ、生きているのである。我々人間の体験はまた、神の休みなき発達拡大の一部となるのである。人間が進展進化する様に神もまた発展拡大進化するのである。神が発展するにつれて、人もまた、より偉大となって自己の体験をより深めたものとしなければならないのである。人間の人生一生の究極的目的は、迷い束縛・悪等の暗黒期間の全くないところの楽園への定着を取り戻すことにあるのである。そのためには、求道者は二つの大きなステップ(段階)を踏まなければならない。その二つのステップとは、“死の克服"と“人生の支配"とである。この二つのことが達成されると、神の分流である意識、即ち個人の魂がその本来の本有性に帰り、永遠完全存在となるのである」
人間は、物的目的を満たすためだけにこの世に生まれ、自分の人生を生きているわけではなのだ。
本当は、最も重要な「生きる目的」があるのである。
それが、ゼロン大師が言われている「人間の人生一生の究極的目的は、迷い束縛・悪等の暗黒期間の全くないところの楽園への定着を取り戻すこと」である。
言い換えれば、生まれ変わりを終わらせて神の世界に入ることが人間の人生一生の一番重要な目的(霊的目的)であり、そのために必要なことをするために人間はこの世に生まれてきたということである。
(八)生れ更りの法則
生れ変わりの普遍法則は、すべての人間(魂)に対して平等の機会と経験と進歩とを与えるために創られている。人間は、有限物質界の経験がその人のより高い進歩発展に、もはや不用となる時点にまで、生れ更りを続けるのである。
『秘教真義』第3部 古代智恵:二「二十の宇宙法則」より
ゼロン大師が「人生の法則(因果法則)の知悉理解」を説かれているのは、そのための「二つの大きなステップ──"死の克服"と"人生の支配"の達成」に必要だからだ。
これを自分のために真剣になって取り組み、達成するこが、イコール「神のためになる」のだ。
“死の克服"と"人生の支配"の達成は、生まれ変わりを繰り返してきた意識の自分──自我意識からの解脱(物的観念意識の自分の完全な支配と脱却)を意味しているのだ。
この世を去った後、再びこの世に生まれ変わってくるかどうかは神側が決めることかもしれない。
だからと言って、前世の自分の延長を今生でも生きる自分のままで納得いくのか、この自分が最高の自分だと満足できるのかと問われれば、まったくもって話しにならないと答えるより他ない。
そのように感じて、少しでも自分を真我(霊界に在る自分の神/魂)に近づけていきたいと真剣に思う人間に、聖者がたは大事な教えをこの世に残して下さっている。
これが意味するのは、この世を生きている今の自分でやるべきことがある!ということである。
その究極の目的が「神の分流である意識、即ち個人の魂がその本来の本有性に帰り、永遠完全存在となる」の達成である。
つまり「真我一体」だ。
この世を生きている間でも、自分の意識を真我意識に近づけていく努力はやれるのだ。
ただし、この場合の「自分のため」は、自我の自分のためでは決してない。
ここを間違えると、この世意識の自分がますます強くなるだけである。
自分のどこを切っても「神のため」でなければならない。
ただし、この場合の「神のため」は、自己犠牲を伴うものでは決してない。
ここを間違えると、後々自分が苦しむことになるだけである。
なぜなら、間違っているからである。
間違ったまま進んでいこうとしても、進んで行くことはできない。
だから、聖者がたの教えをよく理解していくことが大事なのである。
自分のために、神のために。

★引用書籍
『秘教真義』第1部 聖者の教え:九「人生の法則」より