人生の法則(1)~人生法則は “原因結果の法則” である

聖者の教え

人生法則は “原因結果の法則" である。

「ほとんどの人々には知られていないけれど、現在の心的発達程度の人々にとって一番大切なことは人生の法則である。 人生についての理解がないと、その人は、抜け出ることが不可能に近い迷路の中に入り込んだ様なものだ。この重要な人生法則は"原因結果の法則”である。この法則が理解できない限り、人間は自分の運命の支配者にも自己の魂の主人公にもなれない。人間が、あらゆる出来事は、その以前にそうなるべき原因があったからそうなったのだということが本当に分った時、そしてそれが本当に分った時にだけ、今日自分が意志的に成したことが明日の自分の運命を創っているのだということが真に理解できるのである。この因果法則の知悉理解によって、人間は、過去において自己が創った因果律の"因"の運命的"果"を大巾に修正抹消して、将来の自己の人生そのものを好転させることが出来るのである 

原因のないところに結果は生じない。
良くも悪くも自分に生じる出来事は、過去においてそうなるべき原因があったからで、その原因をつくったのは他の誰でもない自分自身だということである。

自分を苦しめたくないのなら、この人生法則(原因結果の法則)をよく理解し、後々自分が苦しむことになる原因をつくらないことが大事である。

だが、大事なのはそれだけではない。
ネガティブな出来事が自らに生じた際、その原因をよく見つめて何が間違っていたのかに気づいて、その間違いを今の自分で正していくことが大事である。そうすれば、自分を苦しめる原因をつくった過去の自分はもういなくなる。
過去を変えることはできないが、今の自分で過去の間違いを正すことはできるのである。

これが、ゼロン大師がセートンに語られた「この因果法則の知悉理解によって、人間は、過去において自己が創った因果律の"因"の運命的"果"を大巾に修正抹消して、将来の自己の人生そのものを好転させることが出来るのである」 に当たることで、自分で自分の間違いに気づき、その間違いを繰り返すことがないように正すことをやっていけば、それは人生を好転させる原因づくりとなっていくのである。

それをやらずに、自分は何も悪くないのにと誰かや何かのせいにして不満になり、次から次へと文句や愚痴や怒りなどのネガティブ感情を垂れ流すことをしたり、辛さ苦しさから逃れることばかりをやっていては、いつまで経っても自分の間違いに気づくことも、間違いを正すこともできないままである。

自分に代ってやってくれる存在などいないのである。
だからこそ「因果法則の知悉理解」が必須であり、なぜならば「この法則が理解できない限り、人間は自分の運命の支配者にも自己の魂の主人公にもなれない」からである。

自分の運命を気にして生きている人は多くいても、自分の運命を変えるために必要な努力をする人は少ないのかもしれない・・いや、自分の間違いに気づき正すことよりも、人や何かのせいにして逃げたり、ああだこうだと言って自己擁護や自己弁護を繰り返したり、そうやって自分のプライドを守ることの方が重要なのかもしれない。

だが、そうやってムキになって、必死になってプライドを守る行為が、本当に自分を幸せにしてくれたことがあるのだろうか。

因果法則の理解ができれば、自分の間違いに少しでも多く気づいて正すことの方が、自分のプライドを守ることよりも重要であることが分かる。

なぜなら、それが本当に自分を良く変えていける、自分を幸せにしていける「人生の法則に沿った行為」だからである。


★引用書籍
秘教真義』第1部 聖者の教え:九「人生の法則」より

Posted by 晴音